ドメーヌ アンドレ ボフォール

ドメーヌ アンドレ ボーフォール


シャンパーニュ アンドレ・ボーフォール は、モンターニュ・ド・ランス地区のアンボネイ村で1933年頃に約1.5ヘクタールから始まった歴史ある家族経営ドメーヌです。最大の転換点は1960年代末に訪れました。当時の当主ジャックが農薬による深刻な健康被害を受けたことをきっかけに「自分を病気にするものが土壌やワインに良いはずがない」と決意し、1969年に合成化学薬品の使用を全面廃止。1971年には当時のシャンパーニュ地方では先駆的だった有機ブドウ栽培へと舵を切り、1994年にはさらに高度な有機農法へと進化させました。

 

ドメーヌの栽培哲学は単なる流行の「ビオ」にとどまりません。「自然をコントロールしない」という考えのもと、除草剤や殺虫剤を拒否し、銅や硫黄の使用も最小限に抑制。1980年からはレメディ(ホメオパシー)を導入するなど、有機栽培の枠を超えた独自の取り組みを続けています。ブドウの木を生態系の一部と捉え、深い耕起や自家製コンポストによって土壌の自然なバランスと根の成長を促し、天候による年ごとの収穫量の変動も受容しながら手作業を中心とした丁寧な造りを貫いています。現在はアンボネイとポリジーを合わせて約6.5ヘクタールの畑を所有し、年間約30,000本を生産しています。

 

ドメーヌの味わいは、対照的な2つのテロワールによって形作られています。優れた排水性と保温性を持つ白亜質、石灰質土壌の「アンボネイ グラン・クリュ」では、ピノ・ノワールを主体にシャルドネを交え、力強い肉厚な果実味と深いミネラル感、重厚な骨格と高い熟成ポテンシャルを備えたシャンパーニュを生み出します。一方、ブルゴーニュに近い粘土石灰質のキンメリジャン階土壌を持つ「ポリジー」では、繊細で輪郭のある酸とフレッシュな果実味、しなやかなコクと丸みが際立つスタイルを表現しています。